Mercury Lamp

ドミニオン(goko)等について書いていきたいなって

地下貯蔵庫に学ぶドミニオンにおいてのカードアドバンテージ

 はじめに 今回はかなりカードゲームライクな表現を多用するのでそういった表現にアレルギーのある方は当記事の閲覧を控えた方がよいと思われます。ご了承ください。

 はじめましての方ははじめまして。そうでない方には少し物足りない内容になってしまうかもしれません。ドミニオンオンラインではMercury444Fという名前でプレイしています。日本選手権等では縮めてMerという名前で参加したりしています。2017年お気に入りのアニメはこのはな綺譚プリンセスプリンシパル、好きな小説はGOSICKで好きな漫画はローゼンメイデンで、好きなえっちゲームはヨスガノソラです。よろしくお願いします。

 今回は誰もが経験したことあるであろう(あるよね?)、ドミニオンをやってみたはいいけど思うようにデッキが組めず、結局ろくに属州が買えないままゲームが終わってしまった…なんてことのありがちな原因と、それについての考察を出来たらと考え、記事を投稿します。

 それでは本題に移りましょう。ドミニオンをしているとこんな状態に陥ることがあると思います。

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 手番やその他あらゆる乱数はあなたの理想的なドミニオンを阻害する存在ですが、魔女のような呪い撒きが存在するわけでもないのに、カードを買ってデッキを強化し続けているはずなのにデッキの成長が捗らず、周りがものすごいデッキパワーで属州を枯らす一方でどうしようもない紙束を回し続けなければいけない苦痛、フラストレーションの状態のようなものを味わうことになってしまうということは誰にでもあると思います。アタックが存在する場合は顕著ですが、これに限らずいくつかの原因は存在するものです。ターミナルアクションの飽和はありがちな例ですが、その他にもカードアドバンテージに関する原因があると考えます。これが今回の本題です。

 まずはじめに「カードアドバンテージって何だよ」という所から。

カード・アドバンテージ(Card Advantage)とは、使用可能なカードの枚数における優位性(アドバンテージ)のこと。ドローと密接に関係する概念であることから、「ドロー・アドバンテージ」と呼ばれることもある。

マジックではそのままゲームを進行していく限り、先攻のハンディキャップとしての最初のドローを除けば、両者のドロー回数は同じである。自由に使えるカードが多い方が有利になるのは明白なので、何らかの手段で相手よりも多くの枚数を確保することで優位を得ることができる。

mtgwikiより引用 

カード・アドバンテージ - MTG Wiki

 ドミニオンってターンの終わりに手札を5枚引きなおせるのにカードアドバンテージを考える必要あるのか?という話ですが、だからこそ1ターンに使えるカードの枚数を重んじる必要があると考えます。

メジャーな例として研究所を挙げます(ドミニオンのイラストでtop5に入るくらい好きです)。

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 強いですね。手札1枚が2枚に化けるのが弱い訳がない。ところが鍛冶屋というカードは研究所より安い4コストなのに3ドローが可能です。これらの明確な差はアクションの有無にあるのですが、村鍛冶が出来る場で研究所が軽視されるのを見てのとおり、鍛冶屋をエンドアクションとして使用した場合は手札が7枚で止まりますが、研究所なら引いた研究所を連打したり、改築のようなドロー、金量以外の特殊行動を取ることが出来るので、一枚単位ではなくデッキ全体を見てドロー1枚あたりの価値を見出す必要があるということです。(これは余談になるのですが、そのため研究所はある程度デッキを圧縮し、次の研究所や高等の財宝を引きこむことが出来る状態にすることで無圧縮鍛冶屋ステロ等より優位に立てる気がしますね。無圧縮でも村鍛冶の潤滑油に使うなど、もちろん例外は無限に存在しますが…)

 手札を増やすことの出来る場でドローが強い、連鎖させることが強いということで一旦まとめるとして、本当に考えないといけないのは手札が増えない場合です。

手札5枚で属州を買うには平均して1.6金必要ですよね 。つまり極端な話をするなら1金相当しか生み出せないカードはデッキに入れないほうがいいんじゃないか?という事になります。

 ここでみんな大好き薬草商というカードを例に出してみましょう。

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購入はいったん置いといて、このカードが生み出す金量は1金ですね。しかもターミナルアクション!?このカードをデッキに入れる必要はあるのか?という所から考えます。たとえば序盤であなたが圧縮をした、または巾着切りを喰らった等して2金しかないとき、このカードを買うかどうかをよく考えなくてはいけません。なぜなら純粋に手札5枚で属州を目指す場合このカードは平均金量のノルマを満たしていないからですね。購入を活かすか、財宝を乗せるかのどちらかを運用する前提なのは明白でしょう。こういった、とりあえずカードを買うという行為を避けるだけでもクリアなデッキが組めると思います。蝋燭職人(ギルド)のような銅貨1枚単位ではあるもののトークンとして温存出来たりするカードは薬草商のようなカードに比べて価値がありますが、だからといって2金浮いたら買い続けていると銅貨相当のカードでデッキが鈍ってしまう恐れがあるので気を付けなくてはいけません。

 では最後に、本題中の本題である地下貯蔵庫について。

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 このカードはアクションを消費しないものの、手札が一枚(地下貯蔵庫本体が)減っているのでカードアドバンテージ的には-1といえますが、ドミニオンには勝利点、呪いといったゴミが存在するので純粋な枚数単位でのアドバンテージを推しはかるのは野暮というものですね。

 それを踏まえて地下貯蔵庫の用途を考えてみましょう。堀出し物(冒険)のような回数使う事でアドバンテージを生み出すカードを数多く使うためにデッキの回転を速くするという用途もありますが、回転させるために有象無象と手札を捨てる行為は属州に直結する動きではないのであくまでも第一の目的ではないと考えていいと思います。

 その場合手札の勝利点や銅貨を捨ててカードを引くことが主な目的になるのですが、この場合デッキから引いたカードでどれくらいの金量が出るでしょうか。

 例えば手札から銅銅屋と捨てて金銅屋と引いたと考えてみましょう。これは-1+3で2金なので銀貨相当の働きしか出来ていないうえに、デッキ内の金貨を1回使ってしまっています。一般的にこれは銀貨より仕事をしていないと考えるべきです。

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 類似したカードである倉庫との違いは、先に引いたあと不要なカードを3枚捨てることで手札+上3枚から4枚を選べるのに対して、地下貯蔵庫は手札のカードを捨てて上のカードを残さなくてはいけない点です。総括すると、引いたカードで完結するデッキの場合地下貯蔵庫は基本的に弱いということです。

ましてや民兵のようなハンデスから手札を回復出来ない場ではろくに機能しないということです。そういえば最初のゲームにある2枚でしたね。

 じゃあどんな時に強いんだよということで、最初に挙げたドローの話に戻ります。地下貯蔵庫はプレイした時に手札が多いほど捨てるカードを選べて、地下貯蔵庫で引いたカードで手札を増やすことが出来れば一時的なディスアドバンテージなど容易に取り戻すことが出来ます。コンボ場とそうでない場で地下貯蔵庫の評価が大きく分かれるのはこのカードの性質であり、サプライの性質でもありますね。

 このように、ドミニオンというゲームはカード1枚あたりの価値を見出し、1枚をどう機能させるかを考えてカードを購入しデッキを作る必要があることを覚えておけばデッキが破滅する恐怖にもう震える必要はありません(スタン落ち悲しいなぁ)

デッキが組めたら次は手数、速度感…と順にステップが踏めるといいですね。まずは楽しいデッキビルドから始めましょう。コンボ、楽しいですよ。

 

自分でもちゃんとまとめられているか不安ですが、これからドミニオンをやる時、地下貯蔵庫を買う時にこの記事の事を少しでも思い出していただけますと幸いです。

ではでは